開発カリキュラム一覧


真空工学コース
講義名 講師 内容
気体分子運動論1 小林正典
(真空協会・会長)
「真空」とは何か?を知るために、真空状態での気体の圧力、 気体分子の速度分布や平均自由行程など気体の運動について解説します。
気体分子の流れ 小林正典
(真空協会・会長)
気体分子が配管などを流れる際の流れやすさ(コンダクタンス)について解説します。具体的な計算ができるように例題を使いながら説明します。
気体分子運動論2 小林正典
(真空協会・会長)
真空の中での粘性、熱の伝わり方、拡散について解説します。排気についての基本的な考えについて説明します。
真空と表面 岡野達雄
(東京大学・教授)
真空技術において固体表面のことを理解する必要について具体的に解説します。このコマの内容は、薄膜作成技術の基礎につながっています。
表面と分子の相互作用 岡野達雄
(東京大学・教授)
気体分子と固体表面に働く力の性質や固体表面での分子の衝突・散乱過程について解説します。
吸着平衡と脱離過程 岡野達雄
(東京大学・教授)
表面に吸着状態で滞在する分子数がどのように決まるかについて解説します。また,吸着状態から飛び出していく過程についても,ガス放出や排気プロセスと関連して説明します。
真空材料とガス放出 塚原園子
(産業技術総合研究所)
真空装置を構成する真空材料について、真空装置としての観点から解説します。また、実用材料の規格や価格などの問題点についても紹介します。
真空装置用表面処理 石澤克修
(三愛プラント工業㈱)
真空装置に施される低ガス放出化処理や清浄化処理などの表面処理技術(表面研磨や精密洗浄)について解説します。
真空部品と可動機構 林 義孝
(キャノンアネルバ㈱)
真空装置を構成する真空バルブや直線・回転導入機、真空配管部品など各種の真空部品について解説します。また、駆動部品の動作原理についても解説します。
真空計測 平田正紘
(産業技術総合研究所)
各種の真空計について、その動作原理と特徴を解説します。また、真空を測る際の問題について述べ、正しい真空計の選び方や取付け方について解説します。
真空ポンプと排気系1 小林正典
(真空協会・会長)
排気ポンプの分類とその特徴について解説します。気体移送式ポンプについて解説します。
真空ポンプと排気系2 小林正典
(真空協会・会長)
溜め込み式ポンプ(クライオ、ゲッタ、イオンポンプなど)について解説します。ポンプの組み合わせによるメリット・デメリット、残留ガスについて説明します。
真空排気とリークテスト実習 栗巣普揮
(山口大学・准教授)
真空部品や真空ポンプの基本的な操作方法や取り扱いの注意について実習します。また、真空装置において、重要となる真空漏れの対策方法について実習します。
実践型長期実習
真空装置の分解・組立
栗巣普揮
(山口大学・准教授)
真空装置や真空部品のしくみや構成並びに取り扱い方を理解し習得するために、真空装置(小型の単元スパッタ装置)の分解・組立実習を行います。
真空プロセスコース
講義名 講師 内容
真空プロセス技術の概要 山本節夫
(山口大学・教授)
マイクロデバイスの製造や高度部材の表面コーティングに使用される真空を用いたプロセス技術(表面改質・焼結、PVDやCVDなど各種の薄膜形成法)について解説します。
表面改質・焼結技術(1) 鴇田正雄
(SPSシンテックス㈱)
真空技術を応用したプロセスのひとつとして放電プラズマ焼結(SPS)法の加工原理、特徴、焼結メカニズムおよび応用分野の概要について解説します。また最近のSPS装置を紹介します。
表面改質・焼結技術(2) 鴇田正雄
(SPSシンテックス㈱)
放電プラズマ焼結(SPS)技術を用いて何が製造できるのか?ナノ材料、傾斜機能材料、複合材料、セラミックス材料等各種先進新材料の合成・接合・表面改質事例などを解説します。
常圧焼結とSPS(放電プラズマ焼結)実習 産業技術センター 粉体の成形加工技術のうち、常圧焼結及びSPSについて装置の使用方法及び焼結体の作製技術・評価技術について説明します。
PVD (1)
-原理と装置構造-
岡田繁信
(㈱島津製作所)
薄膜の基礎である形成機構・成長過程を解説します。その後物理気相成長(PVD)装置のうち、真空蒸着装置の原理と構造について解説します。
PVD (2)
-原理と装置構造-
岡田繁信
(㈱島津製作所)
物理気相成長(PVD)装置のうちスパッタリング法についてまずスパッタの基礎を解説します。その後スパッタリング装置の原理と構造について解説します。
PVD (3)/CVD(1)
-原理と装置構造-
岡田繁信
(㈱島津製作所)
物理気相成長(PVD)装置のうちイオンプレーティング装置の原理と構造について解説します。また化学気相成長(CVD)のうち熱CVD装置の原理と構造について解説します。
CVD (2)
-原理と装置構造-
岡田繁信
(㈱島津製作所)
化学気相成長(CVD)のうちプラズマCVD装置、ECRプラズマCVD装置、光CVD装置、MOCVD装置などの装置の原理と構造について解説します。
PVD (4)/CVD(3)
-デバイス応用と技術動向-
岡田繁信
(㈱島津製作所)
PVDとCVDという手法を用いて薄膜を作製する技術が実際どういう分野に適用され、どういう技術動向になっているか、について解説します。
薄膜形成装置のアレンジ(1)-手法- 岡田繁信
(㈱島津製作所)
真空工学コースと真空プロセスコースで習得された知識を、仕様書を作成する過程において、総合的に理解できるよう解説します。
薄膜形成装置のアレンジ(2)-演習- 岡田繁信
(㈱島津製作所)
理解した手法を用いて、5人程度のグループを3つ作り、それぞれに課題を与える。その課題に対して仕様書を作成してもらうことで、総合的理解が深められる。
薄膜形成実習 栗巣普揮
(山口大学・准教授)
スパッタリング装置を用いて、薄膜の形成実習を行います。薄膜形成の準備である基板洗浄法やスパッタリングにおけるプラズマ状態の把握を行い、実際に薄膜を形成します。
デバイス開発のための表面界面分析技術Ⅰ 大岩 烈
(アルバックファイ㈱)
デバイス開発における表面・界面分析技術の役割・動向について、LSIの製造プロセスを例に解説します。また、分析・評価技術の将来展望についても述べます。
デバイス開発のための表面界面分析技術Ⅱ 大岩 烈
(アルバックファイ㈱)
デバイスを開発する際に重要となってきている微量分析技術や微小領域分析技術、薄膜・界面分析(深さ方向分析)技術について解説します。
評価と計測
-薄膜材料評価-
中山則昭
(山口大学・教授)
平滑性、組成、構造および力学特性など薄膜の基本的な特性を評価する手法や装置について紹介します。
焼結材料・薄膜評価実習 産業技術センター FE-SEMによる表面観察及び元素マップ, 蛍光X線分析によるバルク試料及び薄膜試料の組成分析について実習します。
実践型長期実習 栗巣普揮
(山口大学・准教授)
波長選択ミラーの作製を実施することで、「薄膜デバイス設計」,「薄膜・多層膜形成」,「作製薄膜の評価」に係る手法・ノウハウや、装置のトラブル対策に係る手法・ノウハウと考え方について実習します。
マイクロ加工コース
講義名 講師 内容
精密加工の概要と技術動向-超平坦化加工- 冨田良幸
(住友重機械工業㈱)
Siウェハの超平坦加工を目的とした両頭研削法による延性モード研削について紹介します.また超精密両頭研削装置の機構・制御系の構成,加工精度の評価,分析結果の紹介をします.
精密加工の概要と技術動向-イオンビーム加工- 石谷亨
(㈱日立ハイテクノロジーズ)
集束イオンビームを用いた加工について、その加工原理と特徴を概説し、加工例についても紹介します。
高加工精度化 阿部義紀
(トーヨーエイテック㈱)
研削技術を初めとした精密加工について、高精度な加工手段や方法について紹介し、種々の機械部品の加工方法や特殊な脆性材料の加工などについて事例を中心に解説します。
評価技術 阿部義紀
(トーヨーエイテック㈱)
研削技術を初めとした精密加工について、高精度な加工手段や方法について紹介し、種々の機械部品の加工方法や特殊な脆性材料の加工などについて事例を中心に解説します。
精密加工実習 産業技術センター ワイヤ放電加工の原理について説明し、ワイヤ放電加工機による加工実習を行います。また、非接触式三次元測定機による測定実習を行いながら、三次元測定について説明します。
微細加工工程の概要と技術動向 山中洋示
(山口日本電気㈱)
リソグラフィー技術の基本原理について説明し、半導体デバイス製造におけるリソグラフィー技術の位置付け・動向・問題点について解説します。
リソグラフィ技術1 山中洋示
(代講:原田義隆)
(山口日本電気㈱)
レジストの種類および光の干渉効果について説明した上で、実際の半導体製造における加工寸法の制御方法について解説します。
リソグラフィ技術2 山中洋示
(代講:原田義隆)
(山口日本電気㈱)
露光用マスクについて、その種類と目的について解説します。またパターンを重ね合わせるためのアライメントについても、アライメントずれの補正方法を含めて解説します。
リソグラフィ実習 浅田裕法
(山口大学・准教授)
フォトリソグラフィーによるレジストパターンの作製実習です。密着型露光器によるポジ型およびネガ型レジストの露光、現像を行います。結果を用いて感光特性曲線を描きます。
エッチング手法と技術動向 高橋主人
(㈱日立ハイテクノロジーズ)
微細加工技術の紹介とエッチング技術の特徴について、要求される加工寸法の動向とともに説明します。また、微細加工の事例についても紹介します。
ドライエッチング技術 高橋主人
(㈱日立ハイテクノロジーズ)
ドライエッチング法の原理や各エッチング(物理・化学・物理化学エッチング)の特徴、および、エッチングガスの材料選択性などの基礎について解説します。
ドライエッチングの基礎1
-プラズマ-
高橋主人
(㈱日立ハイテクノロジーズ)
ドライエッチングの基礎過程を述べた上で、各エッチングパラメーターとエッチング特性について解説します。また、安全対策・リスク管理について災害事例を中心に解説します。
ドライエッチングの基礎2
-エッチング特性-
高橋主人
(㈱日立ハイテクノロジーズ)
ドライエッチングの対象として、半導体ゲートのエッチング、配線材料のエッチング、層間絶縁膜のエッチングについて解説します。また、レジスト除去のアッシングについても解説します。
ドライエッチング装置のアレンジ 高橋主人
(㈱日立ハイテクノロジーズ)
半導体製造装置の構成について解説します。また、真空工学コースの内容を踏まえた真空排気系の設計について解説します。
エッチング精度と歩留まり 高橋主人
(㈱日立ハイテクノロジーズ)
半導体装置としてのドライエッチング装置の構成について紹介し、歩留まりに影響する安定稼動のための課題の中から、異物低減と金属汚染について解説します。
エッチング実習 浅田裕法
(山口大学・准教授)
ECRプラズマエッチング装置を用いたドライエッチングによるパターン形成を行います。ガスの種類によるエッチング特性の違いなどを実習します。
実践型長期実習 浅田裕法
(山口大学・准教授)
微細加工技術を利用するテーマを設定し実習を行ないます。例として、「マイクロインダクタの作製」を準備しています。シミュレーションによる設計とリソグラフィ技術による作製を行ないます。